更年期テキパキできない


前はこんなこと無かったのに。私どうしちゃったの?
更年期になると作業効率が落ちる? — 知られざる女性ホルモンの影響
更年期になると、今までできていたことが同じようにできなくなる、作業効率が落ちる、といった変化を感じることがあります。「前はもっとテキパキこなせていたのに…」「最近、ミスが多くなった…」と、自分自身にがっかりしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、これは決して怠けているわけでも、集中力がなくなったわけでもありません。その原因の一つに、女性ホルモン(エストロゲン)の変化が関係しているのです。
エストロゲンの主な働きの一つに、【脳の機能を維持する】という重要な役割があります。エストロゲンは、記憶力や集中力、判断力といった認知機能に深く関わっており、これらの機能をスムーズに働かせるために必要な神経伝達物質の分泌をサポートしています。
そのため、更年期に入りエストロゲンの分泌量が減少すると、脳の機能にも影響が現れ、作業効率が低下したり、ちょいミスが増えたりすることがあるのです。この女性ホルモンの変化と作業能率の関係は、あまり知られていません。周りの人はもちろん、本人でさえも、自分の状態を理解できていない場合があります。
頑張っているのに「怠けている」とか「ボーっとしているんじゃないの」などと思われてしまうと、とても悔しいですよね。でも、そこで無理に頑張ろうとしないでほしいと私は願っています。
私の経験 — シフトチェンジという選択
私も更年期になり、気持ちが暗くなるだけでなく、作業能率が落ちたと感じた経験があります。それまでは10分でできていたことが、20分かけてもできない時もありました。レセプトやカルテを書くのが物凄く大変になり、いつも何かに追われているような、常に不安を感じているような状態でした。
そんな時、父の介護が始まり、このままでは心身ともに壊れてしまうと感じました。そこで、思い切って、処方せん調剤の仕事を止め、相談専門の薬店を始めました。【シフトチェンジ】です。これはとても大きな決断でしたが、結果的には、心身の健康を取り戻し、新たな道を開くきっかけとなりました。
「前と同じようにできない」と感じたら — 無理せず、変化を受け入れる

更年期の頃は、お子さんの自立やご両親の介護など、周りの環境が大きく変わる時期でもあります。忙しさの中で、自分のことを見ないふりをしていませんか?
もし今、かつての私と同じように、いつも何かに追われて、常に不安を感じているようでしたら、まずは、その原因の一つに女性ホルモンの変化があるかもしれないと考えてみてください。そして、無理に頑張ろうとせずに、早めに対策を始めることをお勧めします。
必要であれば【シフトチェンジ】をすることも考えてみてください。仕事だけでなく、家事の分担を見直したり、趣味の時間を増やしたりするなど、生活の中で優先順位を変えることも良いと思います。
ひまわりからのメッセージ
更年期における作業効率の低下は、決して怠けや能力の低下ではなく、女性ホルモンの変化による自然な現象です。無理に頑張ろうとせず、変化を受け入れ、自分に合ったペースで過ごすことが大切です。どうしたらいいのか分からない時、お困りのことがあれば、お気軽にひまわりにご相談ください。