更年期うつ


私、最近変かも。なんか心が暗い…
更年期の症状の中で一番知ってほしい — 気持ちの落ち込み
更年期の症状というと、ホットフラッシュ(ほてり)、頭痛、腹痛、腰痛などがよく知られています。これらの症状は、症状があれば気づきやすく、周りの人に相談もしやすいですね。一方で、同じ更年期の症状でも【気持ちの落ち込み】は周りの人が気づきにくく、何よりご本人が自分の状態を理解できていない場合があります。
実は、私も経験があります。当時、私は更年期の症状に「うつ」があるとは知りませんでした。「やる気が起きない」「今まで楽しかったことが楽しくない」「ワクワクしない」「気が付くとボーっとしている…」そんな状態が続き、「どうして?気のせいかしら?」と思っていましたが、それは気のせいではありませんでした。心がずっと暗い感じがしていたのです。
そんな時に初めて「更年期うつ」という言葉を知りました。
閉経前後はエストロゲンとプロゲステロンの両方が減少するため、気持ちが落ち込みやすく、不安を感じやすい状態になってしまうのです。

こんな症状はありませんか? — 心のSOSサイン
- なんとなく気分が沈む
- 外出するのが億劫になる
- おしゃれをするのが楽しくなくなった
- お化粧をするのが面倒に感じる
- 人に会いたくない
- 食事の支度を考えると「キィーーー」ってなる
- 今までワクワク楽しかった事が楽しくない
- お風呂に入るのも面倒
- くよくよ考えてしまう
- 何でもない事が気になる
- 周りの人の行動に腹が立つ
- いつもイライラしてしまう
- 「どうせ私なんて…」と思うと、すごく悲しくなる
環境の変化も影響 — 人生の転換期と心の負担

さらに、更年期を迎える頃は、周りの環境も大きく変化する時期です。
子供の独立、親の介護、死別、仕事の変化など、人生における大きな出来事が重なることがあります。
これらの環境変化は、喪失感や不安感を生み出し、心の負担を大きくします。
女性ホルモンの減少と環境の変化が重なることで【気持ちの落ち込み】を引き起こしやすくなるのです。
誰に相談すれば良いの?—早めの対応が大切
【気持ちの落ち込み】の原因が更年期によるものなのか、それとも心の病気によるものなのかを見極めるのは難しいです。
50歳前後で、気持ちの落ち込み(うつ状態)と同時に、肩こり、ほてり、倦怠感、頭痛、疲労感、イライラ感などがある場合は、まずは婦人科を受診してみましょう。
これらの症状は、ホルモン補充療法によって改善が期待できます。
婦人科で半年ほど治療を受けても改善が見られない場合は、心の病気の可能性も考慮し、心療内科や精神科を受診することをお勧めします。
ひまわりからのメッセージ

「私、最近ヘンかも…」と感じたら、それは大切なサインです。早く対応すれば、早く改善できます。【気持ちの落ち込み】に気づいたら、一人で悩まずに、ぜひご相談ください。